INTAMSYS社製3Dプリンターの、インテリジェント技術への関わり
2020.05.01
loTを活用したスマート製造の勢いに伴い、インテリジェント構造はより注目を浴び、発展を遂げている。
現在、3Dプリンティングは一種の付加価値製造技術であり、複雑な造形と生産プロセスへの本格導入として応用されている。熱溶解積層法(FDM)は熱可塑性樹脂を熱で溶かし、積層させて造形するという方式だが、既に医療、自動車、航空、宇宙、石油、天然ガスなどの産業に導入されている。
中国科学院太空製造技術実験室研究チームは、ACS Applied Materials & Interfaces(学術書 2020,12,3,3928-3935)にて、レーザー誘起グラフェン(LIG)を通じて、3Dプリンターで出力したPEEK材の表面で導電パターンを作成し、インテリジェント構造に用いたと発表した。
研究チームは、INTAMSYS社製FUNMAT HT 3Dプリンターで、PEEK材を使用し、10.6μm波長のCO2レーザー加工を行い、導電性が備わったPEEKレーザー誘起グラフェン(PEEK-LIG,Laser Induced Graphene)を得た。この加工技術は、スピーディーでコストも抑えられ、様々なシーンで応用できる。
図1 PEEKレーザー誘起グラフェンの作成方法
力学性能テストでは、この方法で、一定の引張強度と荷重範囲内で高い感度センサーを保つことができ、更に、異なる環境下でテストを行った結果、水中ではより早い速度で回復することがわかり、水中環境下での潜在能力も発見した。
図2 PEEKレーザー誘起グラフェンの感度センサーテスト
図3 PEEKレーザー誘起グラフェンの耐水実験
研究員はFUNMAT HT 3DプリンターでPEEK材を使用し、歯車を造形し、摩耗状況の結果から、3Dプリンティング技術とレーザー誘起グラフェンの結合は、コストを抑えられ、様々なシーンで応用できると判断した。
図4 PEEKレーザー誘起グラフェンの歯車とその他の作用状態
FUNMAT HT 3Dプリンター
昨年、INTAMSYS社はFUNMAT PRO 410を発売した。デュアルヘッドで、最大造形サイズは305×305×406mm、よりスピーディーで、より安定した造形ができ、研究所の要求にも対応できる3Dプリンターである。
FUNMAT PRO 410