自動車業界でのFUNMATシリーズ応用例
2020.06.29
現在、世界で多くの自動車メーカーが3Dプリンターを導入し始めている。3Dプリンターで自動車部品の更なる軽量化と製造時間短縮を目指し、3Dプリンターで製造した部品を自動車に搭載する広がりが始まっている。
■ 自動車業界での応用例
3Dプリンティング技術は既に設計、生産、保守まで段階を問わず応用されている。自動車製造において3Dプリンティングが応用されるポイントは、量産の実現化と軽量化である。ガソリン自動車は軽量化することによって燃料消費と廃棄汚染を削減することができ、電気自動車は走行距離の問題を解決できる。
下図は、自動車の各部品製造での3Dプリンター応用例だが、INTAMSYS社の3Dプリンターは他社にはない部品製造(外装・内装部品、シート、ホイール、マフラー)も導入している。
■ 大きなサイズも造形可能
FUNMATシリーズの中で、「FUNMAT PRO 610 HT」(日本では未発売)は、最大造形サイズ縦横508×高さ610mmと最も大きい3Dプリンターで、部品製造、自動車、航空業界等で導入されている。FDM方式3Dプリンターは、熱可塑性樹脂を安定して造形できる3Dプリンターだが、FUNMATシリーズは更に、20種類以上の材料を使用でき、大きなサイズも安定して造形できる3Dプリンターだ。
■ スーパーエンジニアリングプラスチックを造形できる
FDM方式3Dプリンターは既に航空、自動車、医療業界等、幅広い業界で応用されている。INTAMSYS社製FUNMATシリーズは、スーパーエンジニリングプラスチックを造形でき、大きな可能性を秘めている。以下は、一部材料の紹介になる。
PA(ナイロン)
FDM方式3Dプリンター用フィラメントとしてナイロン6とナイロン66の2種類がよく使用されている。この2種類は優れた衝撃強度と引張強度があり、金属に代わる材料として採用されている。
PEEK-GF(ガラス繊維強化PEEK)
ガラス繊維強化PEEKは30%ガラス繊維で強化され、高い強度、耐腐食性があり、熱変形温度は300℃超あり、高温の条件下で使用される部品の使用に適している。
PA-GF(ガラス繊維強化ナイロン)
ガラス繊維強化ナイロンは、耐腐食性、耐油性に優れ、軽量化の要求が高まる自動車部品に多く使用されている。
PC(ポリカーボネート)
車体の構造部品に多く使用されている材料である。優れた強度と靭性を持ち、その優れた機械的特性は工具としても役割を果たすことができ、小ロット生産も可能である。
「FUNMAT PRO 410」(日本では2020年春発売済)は、高温ノズルを搭載した工業用デュアルヘッド3Dプリンターだ。ノズル温度は500℃、ヒーティングベッド温度は160℃にまで達し、PA, PC, ABS, PETG等のエンプラは勿論、PEEK, PEEK-CF, PEKK, ULTEM, PPSU等のスーパーエンプラも造形できる。「FUNMAT PRO 410」であれば高速で高精度な造形を実現できる。